オオスズメバチ

ハチ目 細腰亜目 スズメバチ科 スズメバチ亜科
Vespa mandarinia
頭が黄橙色、胸が黒色、腹部は黄橙色と黒色の縞模様の、親指大の大きなハチ。日本のハチの中で最大の種で、スズメバチの仲間としては世界最大。
ヒメスズメバチに似るが、腹端(尾節)の色で見分けられる(オオスズメバチの腹端は黄色で、ヒメスズメバチの腹端は黒色)。コガタスズメバチにも似るが、本種のほうがより大きいことや、働き蜂の場合は頭楯(頭部正面の大顎や両複眼に囲まれた部分)の下の突起が2個であることで見分けられる(コガタスズメバチは3個)。
巣は、樹木の洞や、土中の空洞などにつくる。
働き蜂は、雑木林の樹液によく集まるほか、他の昆虫を襲って幼虫の餌にする。秋になると、ミツバチや他のスズメバチの巣を群れになって襲撃し、幼虫や蛹を運び出して全滅させる。
毒性は極めて強く、多くの個体に毒針で刺されると、人が死ぬこともある。気性が荒いので、野外で出会ったらむやみに刺激しないよう注意が必要。特に晩夏から秋にかけては攻撃性が高まるので極めて危険。
オオスズメバチ
東京都町田市 2012.5.16
オオスズメバチ
奈良県大和郡山市矢田丘陵 2003.9.17 
夏場の雑木林には、スズメバチ類の姿が多く、オオスズメバチもよく見かける。
オオスズメバチ
飛翔 : 大阪府四條畷市下田原 2005.7.13 
樹液の出ているクヌギの樹幹で栄養交換をおこなう働き蜂。
オオスズメバチ
大阪府四條畷市下田原 2005.7.13 
カブトムシと隣り合わせで樹液を舐めているところ。
オオスズメバチ
山梨県北杜市白洲町 2008.7.31 
こちらはゴマダラチョウと隣り合わせ。ゴマダラチョウのほうは、かなり腰が引けている様子。
オオスズメバチ
奈良県生駒市 2014.5.29
ハラビロカマキリを襲って噛み砕いている。肉団子をつくり、巣に持ち帰って幼虫に与える。
オオスズメバチ
奈良県生駒市 2014.10.2
住宅地の溝に降りて水を飲むオオスズメバチ。人家の周辺や公園などで見られることもあるので、誤って近づかないよう注意したい。
オオスズメバチ
吸水 : 奈良県生駒市東生駒 1998.9. 
茶畑でホバリングしながら獲物を探しているところ。
オオスズメバチ
飛翔 : 奈良県大和郡山市大和民俗公園 2005.11.13 
オオスズメバチ
飛翔 : 奈良県大和郡山市大和民俗公園 2005.11.13 
モンスズメバチの巣を襲撃するオオスズメバチ。相手の働き蜂を次々に襲い、巣の中に侵入して、蛹や幼虫の肉片を運び出していく。
オオスズメバチ
奈良県奈良市 2015.9.30
オオスズメバチ
奈良県奈良市 2015.9.30
オオスズメバチ
奈良県奈良市 2015.9.30
オオスズメバチ
奈良県奈良市 2015.9.30
クヌギの樹幹の根際に集まるオオスズメバチ。秋が深まった頃、このような集団に出会うことがある。
オオスズメバチ
奈良県奈良市 2014.10.20 
オオスズメバチ
奈良県奈良市 2014.10.20 
ジョロウグモの網にかかって命を落としたオス。オスは、秋になると羽化する。働き蜂(メス)とくらべるとやや面長で、頭楯下部は突起がなく滑らか。
オオスズメバチ
埼玉県所沢市 2012.10.14
朽木の中で越冬していた新女王。冬を越せるのは新女王だけで、やがて春が来て暖かくなると、たった1頭で新しい巣を作り始める。
オオスズメバチ
奈良県奈良市 2015.12.14