雑木林のおしゃれな住人

 京都郊外の里山。その名も墨流(スミナガシ)、小紫(コムラサキ)などなど、初夏の雑木林は、思い思いに着かざったチョウたちの楽園です。

サトキマダラヒカゲ Neope goschkevitschii
5月中旬 京都市左京区岩倉
普通種です。人家の庭先で見られることもあります。
飛んでいると「茶色っぽい地味なチョウ(またはガ)」としか見えませんが、ごらんのようにきれいな模様をしています。
ムラサキシジミ Narathura japonica
6月中旬 京都市左京区岩倉
広く分布します。幼虫の食草であるカシの木のあたりでよく見られます。
秋のほうが数が多くなります。
スミナガシ Dichorragia nesimachus
上:5月下旬 下:6月上旬 京都市左京区岩倉
広く見られますが、数はあまり多くありません。
和風のもようで、京都におにあいです。
驚くと、葉のうらにビタッとひっついて身を守ります。(下の写真)
コムラサキ Apatura metis
5月下旬 京都市左京区岩倉 
広く分布します。
鴨川の河原のヤナギ(幼虫の食草)でも見られることがあります。
ゴマダラチョウ Hestina japonica
6月上旬 京都市左京区岩倉
広く分布しますが、数はさほど多くありません。
幼虫の食草であるエノキがあれば、お寺の境内でも発生しています。
高いところをゆうゆうと飛びます。
ヒカゲチョウ Lethe sicelis
6月下旬 京都市左京区岩倉
普通種です。姿、行動、名前 … 何をとっても地味なチョウです。
イチモンジチョウ Limenitis camilla
6月中旬 京都市左京区岩倉
普通種です。林の周辺を元気に飛び回ります。
ルリタテハ Kaniska canace
5月下旬 京都市左京区岩倉
普通種です。はねの表には紺地にルリ色の線がありますが、はねを閉じると樹の皮にそっくり。