★★ File5 高尾の蝶 春のおさらい ★★★
4月から5月にかけて、何度となく高尾山の山麓を訪れました。
今回は、春の高尾で撮影したチョウたちの姿をたっぷりお楽しみください。
沢沿いに続く林道。植物の種類が豊富で、虫たちにとって暮らしやすい環境です。
高尾山一帯には、このような昆虫の楽園があちこちにあります。(4月中旬)
林道で見つけたスギタニルリシジミ。地表で吸水しています。
普通のルリシジミとくらべると、翅の地色が茶灰色がかり、黒紋が大きいのが特徴です。(4月中旬)
半透明の翅で優雅に舞うウスバシロチョウ。
山の奥深くよりも、人里のあたりでよく見られます。
分類上はアゲハチョウの仲間で、ウスバアゲハとも呼ばれます。(5月下旬)
天気のいい日には、可憐な姿がいっぱい。
左上:サカハチチョウ(4月下旬) 右上:クロコノマチョウ(5月上旬)
左中:ルリシジミ(4月中旬) 右中:コチャバネセセリ(5月下旬)
左下:コミスジ(5月下旬) 右下:ツマキチョウ(4月下旬)
金青色に輝く翅を持つミヤマカラスアゲハ。
5月の高尾では可憐な春型が見られます。
河原で吸水したり(上:5月上旬)、人家の庭先で吸蜜したり(下:5月下旬)‥。
東京の近郊で、こんなに身近に見られることに驚きました。
こちらはカラスアゲハ。ミヤマカラスアゲハと違って「普通種」ということで見過ごされがちですが、美しさはなかなかのもの。
個体によって、青みが強いものがいたり、見る角度によっても微妙に色合いが変化します。
駐車場脇のハルジオンではアオバセセリが元気いっぱいに飛び回っていました。
緑地にオレンジの紋が映える大きなセセリチョウです。(5月下旬)
沢沿いで見つけたアゲハチョウ10頭の吸水集団。
ミヤマカラスアゲハ(中央)、カラスアゲハ(それを取り囲む5頭)、オナガアゲハ(右上の4頭)のオスたちがなかよく吸水しています。
高尾の豊かさを象徴する光景です。(5月下旬)
(初出 「むし探検メール No.59」)
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