むし探検広場
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1160. 5.11.2002 from ゆかゆう さん 

 はじめまして。我が家は無農薬野菜を定期購買しています。これをはじめてからほうれん草やキャベツに青虫くんがついてくることが時々あります。だいたいタライで水洗いしているときに気が付いて死んでしまうことが多かったのですが、今回ホウレンソウについていたのは、無事保護することができました。びんにいれ観察していたのですが、急に動かなくなりました。そして家族で外食をしにいった2時間後、青虫くんのおなかにはたくさんの小さな白っぽい卵のようなものがついているのを発見しました。電気をあてて良く見ると、細長い小さな卵のような物のなかで、ちいさな虫のようなものがうごいているのがみえます。青虫くんは動かなくないままです。このままでいいのでしょうか。はやく教えてください。お願いします。

園長:その小さな卵のようなものは、コマユバチという寄生バチの仲間のまゆです。

 青虫くんは、かわいそうに、寄生バチの母親に卵を産み付けられ、体内で育った寄生バチの幼虫たちが、青虫くんの皮を食い破って外に出てきたのです。(残念ながら、青虫はもう助かりません)

 まゆの中で動いているのは、今まさにまゆをつくって、さなぎになろうとしているハチの幼虫たちです。
 このままおいておくと、やがて、小さな黒いハチたちが、まゆから羽化してきます。

 ‥と、まるで寄生バチが悪者のように書いてしまいましたが、彼らも精一杯生きていることに変わりはなく、自然の不思議なドラマを見せてくれる、地球生態系の貴重な一員です。


1159. 5.11.2002 from オレンジ姫 さん 

 こんにちは、初めてメールをいたします。早速ですが、マルハナバチの特徴は、オオマルハナバチと一緒ですか? 蜜を集めますか? どんな花でも行くのですよね? 知りたいことを教えてもらえますか? なんだか突然で申しわけありません。

園長:「マルハナバチ」というのは、ハチのグループをさす呼び名で、国内では15種類が知られています。
 オオマルハナバチというのはそのうちの1種類のことです。
 そのほかのマルハナバチ類には、ヒメマルハナバチ、トラマルハナバチ、クロマルハナバリなどがいますが、どれも生態はよくにています。
 蜜も集めますが、花粉めあてに花を訪れていることのほうが多いようです。
 特に好きな花は、アザミに代表されるキク科の花々、マメ科・シソ科の花々、ツリフネソウなどです。


1158. 5.11.2002 from ランディ さん 

 はじめまして
 ランディと申します。これからもちょくちょく質問するかと思いますがよろしくお願いいたします。

 コアオハナムグリとアオハナムグリの決定的な違いがわかりません。大きさだけで判断しにくいし色の変化なども個体差によってありそうだし・・・。

 決定的な見分ける方法お教えください。

園長:コアオハナムグリとアオハナムグリは、
 アオハナムグリの方がやや長細い、
 コアオハナムグリの方が毛深い、
などの点で、慣れればすぐ見分けられるようになりますが、一番確実に見分ける方法は、白い斑紋のパターンを見比べることです。
 斑紋の大きさ自体には多少個体差がありますが、それぞれの斑紋の位置関係や相対的な大きさは、それぞれの種でパターンがだいたい決まっています。
 標本写真の載った図鑑でじっくり見比べてみて、そのパターンをつかみとってください。


1157. 5.10.2002 from M. さん 

 はじめまして、M.と申します。

 実は一つどうしても解決したいものの、分からず困っています。
 今日「バッタとイナゴは何が違う?」という話になり、大きさ論や色・形論が出たのですが、結局よくわからずじまいでした。

 そこでインターネットでいろいろ検索した結果このHPを見つけ、昆虫図鑑を見たのですが、それでも「バッタ」とつくものと「イナゴ」とつくものの違いが分からず、むし探検広場も見てみたのですが、このような内容にヒットせずついに直接メールにてご質問させていただいている次第です。

 あまりにも初歩的な質問かと思いますが、お助けください。

 改めてバッタの仲間を見ていると、「あっ、これよく見る」とか「去年これ捕まえたなぁ」というものを見つけ、とてもうれしく感じました。
 現在愛媛に住んでおり、山や川もまだまだ健在ですので、2歳になる子供を連れて河川敷などに行くと、小さいものから大きいものまで、結構バッタの仲間を見かけます。
 去年9月末に捕まえた(素手で)トノサマバッタは6cmはあったので、きっとメスだったんですね。一緒にもっと大きいショウリョウバッタも捕まえたので、これもメスですね。
 時期的に残り少ない生命と思われたので、どちらもすぐ放しました。

 これから益々子供と一緒に虫と遊ぶ機会が増えそうなので、ここへきて勉強しなおすことにします。
 それでは失礼します。

園長:イナゴとバッタの違い‥
 これは「初歩的な質問」などではなく、素朴ではありますが、なかなか深遠なご質問です。

 実は、体のかたちで見分ける方法がひとつあります。
 腹側を見たとき、前あしの間のあたりに、のどぼとけのような突起があればイナゴの仲間、なければ(狭義の)バッタの仲間なのです。

 ただし、これは分類上の見分け方であって、ややこしいことに、実際の名まえのつき方は、この法則に一致しているわけではありません。
 たとえば、「フキバッタ」の仲間は、のどぼとけがあって、分類上は本当はイナゴ系なのですが、名まえにはバッタとついています。

 結局、今ついている名まえからすると、イナゴとバッタを決定的に区別する違いはないということになってしまいます。


1156. 5.10.2002 from きなさん 

 最近便所に小さな虫が大量に発生し困ってます。
 工事現場の汲み取り便所です。キンチョールを3日に一度ペースで散布しますが、すぐに増えます。
 虫は1〜2ミリで、赤茶色です。何かいい撃退法は無いでしょうか?

園長:その小さな虫というのは、ヒョウモンショウジョウバエもしくはノミバエの仲間でしょうか。
 たぶん、糞尿が発生源なんでしょうから、汲み取り便所だと、発生元を絶つことができないので根絶は難しそうですね。
 トイレまわりをいつもきれいに清掃しておくこと、便器にきっちりと蓋をすること、そして、既にやっていただいているようにこまめに殺虫剤を散布することぐらいしか思いつきません。
 あまり役に立たないお答えで申し訳ありません。


1155. 5.10.2002 from 大 さん 

 こんにちは。ここ2〜3日家の中で(風呂場・台所など)で小さな蛾(3〜4mmを見るようになりました。今のところ10匹程度発見。どこかで虫がわいているのかなと思っていた矢先、なんと我が子(2ヶ月)の洗濯物を干しているとき、十数匹の幼虫が衣類やガーゼについているではないですか。
子供のものだけを洗っていたのですが、洗濯機についていたのか、肌着についていたのかどうにも分からずネットで調べていたところ、その幼虫はノシメマダラメイガにそっくり。
 洗濯機は屋外においてあり、蛾はお風呂場にたくさんいるように思います。いったい原因はなんなのでしょう?
 今から洗濯槽クリーナーを買いに行きますが、原因がほかにあったらとにかく心配で・・・すいません教えてください。

園長:十数匹の幼虫が衣類やガーゼについていたというのが、なんともミステリアスですね。
 ノシメマダラメイガ(3〜4mmというのはちょっと小さめですが‥)など、家屋内に発生するメイガの仲間は、ふつうは、穀類や小麦粉、油分の多い乾燥食品、お菓子類で、幼虫が発生します。スナック菓子やインスタントラーメンの袋を食い破って中に入りこんで食べることもあります。
 それが、なぜ、洗濯物にくっついていたのかは、私にもよくわかりません。
 でも、やはり、穀粉系やお菓子系が発生源である可能性が高いですので、古くなったものが放置されていないか、家の片隅に人知れず落っこちているものがないかなど、一度点検してみてください。


1154. 5. 9.2002 from りな さん 

 こんばんは。
 よく本とかの紙にいる小さ〜い紙虫っているじゃないですか、あの虫って紙を食べてるんですか?
 どういう状態の紙につくんですか?紙以外にも発生するんですか?

園長:1mmぐらいの、白〜うす茶色の虫のことですよね。
 それは、チャタテムシというグループの中の、コナチャタテの仲間です。
 本によくいるのは、紙ではなくて、本の糊を食べていることが多いようです。
 糊のほかにも、わらや乾物にわくこともあります。
 新築の家のたたみに大量に発生することもあります。
 (実は、10数年前、わが家の和室で大量発生しました。)


1153. 5. 9.2002 from ナホ さん 

 今日家のベランダで捕まえた虫がなんなのか,教えてください。2cmくらいの大きさで,全体は黒で、胴体は細長いカメムシのよう。その胴体の横に黒と白のストライプ模様の羽が小さく扇型に出ています。頭はとても小さくて,くち(?)がまっすぐだけど,蝶のようにながいストロー状になっています。胴体の裏側のおしりと足の付け根4箇所と頭の付け根くらいに赤い突起物(たまごかも)があります。以上の説明でもしおわかりでしたら、教えてください。

園長:とても詳しくわかりやすい描写です。
 その虫は、たぶん「ヨコヅナサシガメ」というカメムシの仲間です。
 扇型に広がっているのは、羽ではなくて、腹部の一部です。
 赤い突起物というのは、この虫にとりついているダニではないでしょうか。
 こちらの画像でご確認ください。

 サシガメの仲間は、蛾の幼虫など、ほかの昆虫をつかまえて体液を吸うので、口吻が鋭くなっています。この口吻で時に人を刺すこともありますので、取り扱いには注意してください。(ヨコヅナサシガメは比較的おとなしい方ですが‥)


1152. 5. 9.2002 from たくし さん 

 こんにちは。はじめてメールさせていただきます。

 卵から育てたオオミズアオが、きのう8日に羽化しました。(かわいくて、たまりません!)

 幼虫時代に、えさとして与えていたクリの木に、帰してあげたいのですが、(メスだったら、早く卵を産みたいでしょうから) 今日は、涼しくて小雨も降っているのですが、何か気をつけた方が良い条件とか、あるのでしょうか?

 よろしくお願いします。

園長:オオミズアオを卵から育てられたとは素晴らしいですね。
 かわいくてたまらないという気持ち、とてもよくわかります。
 オオミズアオは夜行性なので、逃がしてあげるのなら宵の口がいいと思います。
 雨が降っておらず、暖かく、しかも風が弱い日がベストですが、寿命がそんなに長いわけではないので、条件の良い日を待ってあまり遅くなるよりも、1日でもはやく逃がしてあげたほうがいいですね。
 でも、少なくとも雨の降っていない日を選んであげてください。


1151. 5. 9.2002 from たけ さん 

 先日、夜勤の最中に『蚊』の親分みたいな虫を見つけました。 特に珍しくもなく、時々見かけるんですが・・・。
 体は2cmくらいなんですが、足が長く4〜5cmあるスリムな虫でした。 一緒に夜勤をしていた看護婦はソレが『蚊』だと信じて疑いません。
 「昔、図鑑で見た事があるけどアレは蚊じゃない。 あんなのに血を吸われたら貧血おこすわっ!」と、しばらく言い合いをしたんですが、結局ヤツの名前が分かりません。
 写真が無く申し訳ないのですが、『こいつじゃないかな?』って名前だけでも教えてもらえないでしょうか? 

園長:その「蚊の親分」は、たぶんガガンボの仲間です。(いっぱい種類がいるので、詳しい種名まではわかりませんが‥)
 カカンボは、蚊にとても近い虫ですが、口の構造が蚊とは違っていて、血は吸ったりしない おとなしいタイプです。

  キリウジガガンボ


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