550. 5.31.2001 from  ブリパパ さん 
       こんにちは。 
       昆虫の世界は知れば知るほど奥が深いですね。かなり面白いです。 
       
       さっそくですが、カマキリについて質問です。 
       カマキリは卵を産んだあと赤ちゃんが産まれるまでその卵に付き添うのですか? 
       それともすぐに何処かへ行ってしまうのですか? 
       それについては他の昆虫はどうなんでしょうか? 
       
       この前勇気を出してナメクジを触ったらとんでもない事になりました。 
       どう洗ってもヌルヌルが取れなかったんです! 
       あのヌルヌルは何なのですか? 
       あと素朴な疑問ですがナメクジとカタツムリの違いは何ですか?
       園長:カマキリは残念ながら卵が生まれるまで付き添ったりしません。 
       カマキリのメスは、晩秋に産卵しますが、卵を産み終えると力つきて死んでしまい冬を越すことはありません。 
       
       しかし、少数派ですが卵を守る昆虫もいます。 
       ・エサキモンキツノカメムシなどのカメムシ類 
       葉上に数十個の卵をまとめて産み、幼虫が2令になるまで、その上にかぶさるようにしてお腹の下で守ります。外敵が近づくと、悪臭を出してはねを震わせて追い払ったりします。 
       ・ハサミムシ 
       土中に産卵室を作って数十個の卵を産み、卵をカビから守るためになめまわしたり、(寒暖によって?)卵をばらばらにしたり積み上げたりといった世話をします。種類によっては孵化したあとも親子一緒に暮らし、母親が捕まえた虫を、子供と一緒に食べることもあるらしいです。また、自分の体を子どもの食料とする種類もあります。 
       ・タガメ(これもカメムシの一種) 
       メスは岸辺の杭などに数十個の卵を産み、交尾したオス(すなわちお父さん)が卵にかぶさるようにして守ります。これから卵を産みたい別のメスが、卵まもり中のオスを見つけると、オスを追い払って、彼が守っていた(別のメスの)卵を蹴散らしてしまい、そのオスと結婚して新たな卵を産み、それをオスに守らせるらしいです。 
       
       ナメクジさわったんですね… 
       尊敬。 
       でも、寄生虫がいるという話もあるので、ご注意ください。 
       ナメクジとカタツムリに本質的な違いはなく、殻を退化させる方向に進化したカタツムリがナメクジだと言えるのではないでしょうか。ナメクジは、殻を持たない分、体表が乾くのを防ぐために、カタツムリより粘液が強力で、量も多いのだと思われます。粘液の成分が何であるのかは知りません。 
       
      549. 5.31.2001 from みーちゃん 
        こめつきむしをつかまえました。 
       明日、幼稚園にもっていって、みんなにみせたいのですが、 
       どうやって飼ったらいいのですか? 
       エサは何ですか? 
       いろいろ教えて下さい!! 
       園長:こめつきむしを飼うのは、けっこうむずかしいです。 
       こめつきむしにも種類がいろいろあって、小さなほかの昆虫をつかまえて食べるものや、樹液をなめるものなどがいますが、そもそも何を食べるのかわかっていないものも多いです。 
       とりあえずは、飼育ケースに草といっしょにいれてあげて、毎日霧吹きしてあげてください。そして、お友達と、うらがえして跳ねおきるようすを何度か観察したら、もとの場所ににがしてあげるのがいいと思います。 
      (ダメでもともとのつもりで、昆虫ゼリーやリンゴをあげて、ようすを見る手はあるかもしれません。)  
       
       
      548. 5.30.2001 from ふさ さん 
       499の質問をしたふさです。 
       
       生息地等、伏せていただいてありがとうござます。生息地は気安く言えないんですよね..。でも、ギフチョウかどうか自信がなくて。すみません。 
       
       その後、もう一度と思い同じ場所に足を運んだのですが、あいにくの雨で出会うことはできませんでした。園長さんのおっしゃったとおり、「邪心」がなかったからこその出会いだったのかも知れませんね。幼虫の画像も教えてもらったので、今度探してみようとおもいます。でも、成虫(チョウチョ)の状態で見るのが一番感激なんでしょうね。来年また偶然でも見られたらいいな、と思います。 
       
       こちらの画像や説明はとてもわかりやすく、綺麗ですね。また、みたことの無い蝶や虫に出会ったら、お伺いさせていただきたいと思います。今後ともよろしくおねがいいたします。 
       園長:499のチョウは、書かれていたチョウの印象(=トラ縞の綺麗な蝶)や地域からギフチョウに間違いなかろうと思っています。 
       限られた季節に、限られた場所で、しかも天候に恵まれた場合にのみ出会えるのが「春の女神」のいいところ。ぜひ、来年、忘れずに詣でてください。(その周辺のソメイヨシノが満開になる頃の、晴天で風の弱い午前中が狙い目です。) 
       
      547. 5.29.2001 from 森 少佐 さん 
       はじめまして。突然ですが、カッコイイ昆虫が好きな僕はスズメバチが大好きです。できれば飼育観察してみたいのですが、危なっかしくて近づくだけでも大変なのです。ドクバチを上手に観察する方法はないのでしょうか?
       園長:スズメバチは確かにカッコイイ。 
       でも、観察・飼育するには適さない相手だと思います。スズメバチの仲間は、大きな巣を作って大家族生活をしますので、1匹〜数匹だけ飼育するのは困難です。(同じ集団性のハチでも、小さなアシナガバチの仲間は巣ごと捕獲して飼うことが可能) 
       それに、やはり、刺されると危ない。 
       体質や、刺されどころにもよりますが、2度目に刺されたら、命にかかわる場合があります。(免疫反応のために、1度目より2度目の方が危険です。) 普通は、巣に近づきすぎたり、悪さをしたりとか、よっぽどの場合でないと刺されませんが、一番カッコいいオオスズメバチは、気性が荒く、樹液に来ているのを観察しただけで攻撃してくることもあります。 
       やっぱり、スズメバチはやめておいた方がいいのでは… 
       
         カッコイイといえば、カミキリムシの仲間のスタイルはとてもカッコイイ。こっちの線を極めてはどうでしょう。 
       
      546. 5.29.2001 from モモコ さん 
       (空メール)
       園長:モモコさん、いただいたメールは空でした。何かトラブルでしょうか。すみませんが、もう一度お送りください。 
 
       
      545. 5.29.2001 from ハトにベランダを占拠された者 さん 
       実は、うちのベランダにもハトのツガイが巣作りして、卵を2個生んで、暖めています。 
       巣は、排水溝の上に作っており、卵は5/26(土)に生んだ模様。 
       孵化に、どのくらいかかるのか、知りたくて、Googleで検索したら、貴HPが見つかったのです。 
       
       さて、卵を暖めているため、ベランダに顔を出すわけもいかず、追い出すのもかわいそうだし、結局、ハトにベランダを占拠されてしまっているような感じなのです。ヒナが巣立つまでだと、どのくらい、この状態を続けることになるのか、教えてください。 
       
       まぁ、無理にとは思っていませんが、エサなど、差し入れてあげる場合、何をあげたらいいですか。
       園長:ハトの卵は、18日間ぐらいで孵ります。ヒナが巣立つには、孵ってから約1ヶ月かかります。 
       ヒナは、親から口移しでエサをもらいます。ハトの食道には、「そのう」という部分があって、エサを一時的にためておくためのものなのですが、子育て中は、その「そのう」に栄養価の高い粘液がたまり、それをヒナにあげるのです。(この粘液を「ハトミルク」と呼ぶらしい。) 
       ということで、エサの差し入れなどはひかえ、静かに見守ってあげるのがいいと思います。 
       
      544. 5.29.2001 from 涼太の母 さん 
       初めてメールを送らせていただきます。 
       ママが一生懸命育てたパンジーを食べ尽くした幼虫のうちの一匹で、他の幼虫は全部「蛾」だったようなのですが、この一匹だけもりもり食べて、もりもりウンチして、にょきにょき大きくなってもまだいもむしのまま。 
       これってこれで成虫?と疑問に思ってしまったので、教えてください。 
       
         
       
       (園長:以下は5.30にいただいた「続き」メールです) 
       
       幼虫さんは最近あんまり食べることがなくなって、すぐ土の中に潜ってしまいます。さなぎになるんでしょうか? 
       
       最近涼太は、あげはの幼虫も飼いだし、「キャタピーちゃん」と呼んでかわいがっているので、 
      すっかりこちらはかげが薄くなってしまいました。 
       てんとうむし(こちらのHPで調べたらナミテントウみたい。)もさなぎからかえり、今日か明日、雨がやんだら放してやろうと思います。 
       
       では、すっかり虫に慣らされてしまった私ですが、よろしくお願いします。 
       園長:この幼虫はヨトウガという蛾の幼虫(ヨトウムシ)だと思われます。 
       ヨトウガの仲間は、キャベツ、ダイコン、サツマイモなど野菜の葉を食べる大害虫として知られており、野菜以外にもいろいろな植物を食べます。昼は物陰にひそみ、夜になると出てきて悪さをするので、「夜盗虫」と呼ばれるのです。食欲がなくなったのは、やはりさなぎになる時期が近づいているのでしょう。(成虫は、いたって地味な茶色系統のガです) 
       
       お子さんに導かれて、世のお母さん方がいつのまにか昆虫に親しんでいるのはほほえましいことです。 
       キャタピーも、順調にトランセル→バタフリーと、進化してくれるといいですね。 
       
      543. 5.27.2001 from mogutan さん 
       早速お返事頂きまして有難う御座いました_(._.)_ 
       大変参考になりました。感謝しております。 
       他の方の質問も見せて頂きましたが、無名っぽい虫まで網羅されてて凄いですよね〜 
       
       又質問しても宜しいでしょうか? 
       @他のHPで蜂蜜と砂糖水をあげてみましたと書いたら 「口器部が固着する事が稀に有るのであまり良くない。」と教えて頂きました。 でも、疑問なのですが、自然界では樹液が主食だと思うのですが その様な問題があると生きていくのに困ってしまいませんか? 
       
       Aおしっこ(黄色い水分)はしてるみたいですが「大」ってするのですか? 
       
       B後、餌となる物を見つけ出すのはどの器官で探し当ててるのですか? 鼻かなぁ〜と思っているのですが。。。 
       
       とりあえず以上です。急ぎませんので、お手すきの時宜しくお願い致します。 
       
       今日は本屋で少し勉強して、後はホームセンターに行って3千円程掛けて住いを作ってあげました。とりあえずで入れておいた箱から移す時、バナナから引き剥がしたら「むっ」としてた(様に見え)ましたが、登り木に乗せたら「あっ!」って感じで幸せそうにマットと木の間に逆さに挟まって「おお、なんだか嬉しそう」と思ってしまいました 
       今後はそんな感じで自己満足していきます(笑) 
       
       一つ気付いた事があって、バナナでも、白い状態で固いと嫌がりませんか?昨日すごい早さで後ずさりされて、個人差かとほっておいたら、朝ちょっと熟した柔かい状態になっていたら舐めていました。 
       
       それでは失礼致します。
       園長:@「口器部が固着」のことはよくわかりません。 
       砂糖水や蜂蜜は、脱脂綿にしませてあげるのが普通ですが、そうすると、ワタの切れ端が、クワガタのあしのツメや大顎にひっかかって不潔になったりするので、その意味ではあまりよくないと思います。 
       
       A「大」もします。でも、どこにしているかわからないぐらいなので、無視しておいていいです。 
       クワガタの幼虫は木クズを食べるのですが、半分消化した状態でウンコになって出て、またもう一度それを食べるみたいです。 
       成虫は、スイカなど、水分の多いエサをあげると、下痢ぎみウンコをします。(ので、スイカはよくない) 
       カナブンやコガネムシは、捕まえたとき、ちょっとゆるめのウンコをけっこういっぱいします。 
       
       Bまず触覚です。頭の両端に付いていて先が櫛状になっており、まさにアンテナの役割を担っています。 
       次に、口(茶色いブラシ状)。 
       クワガタが、機嫌が悪くて片意地はっている時も、お腹さえすいていれば、この口をエサに強制的にひっつければ、素直に食事モードに入ります。 
       
       バナナは、確かにちょっと発酵気味の部分が好きです。汚れやすいので、マメにとっかえてあげてください。 
       
       コクワガタは、つかずはなれず、自然な愛情で飼えば、越冬して、長く生きてくれます。大事にしてあげてください。  
       
       
      542. 5.30.2001 from もこっち くん 
       初めまして。トンボはなぜ成虫になると水に入れないのですか?
      541. 5.27.2001 from komatta さん 
       5年生の息子の質問に答えられないでいます。先日、散歩中にコオニヤンマの羽化を見つけました。家族で3時間ほど飛び立つまで見守りました。その後「ヤゴは、水の中で生活できるのに、トンボになるとどうして潜れないの?」と質問されて本なども調べてみましたが、どうしてもわかりませんでした。どうぞよろしくお願いいたします。
       園長:日付が前後してますけど、同じ内容の質問をいただきましたので、まとめてお答えします。(ひょっとしてkomattaさんと
      もこっちくんは親子さんでしょうか?) 
       
       原因その1.呼吸方法 
       ヤゴとトンボでは、呼吸方法が違います。カエルも、オタマジャクシの時はエラ呼吸していて、カエルになると肺(+ひふ)呼吸に変わるので水中にもぐりつづけることはできなくなりますよね。それと似たようなことです。 
       ヤゴの呼吸方法には2種類あって、イトトンボ系のスマートなヤゴは、尾の先端に3枚のエラを持っています。ヤンマ類など、その他のヤゴは、肛門から水を吸い込み、腸の壁にあるヒダで呼吸します。 
       一方、成虫のトンボは、他の昆虫と同じように、体側に並んでいる気門というの穴から空気を取り入れて呼吸しています。 
       
       原因その2.体の構造 
       (広い意味では呼吸のしくみも体の構造に含まれますが)トンボのあの細長い体型や大きなはねは、空中生活用にできているので、潜るのはとても苦手なのです。 
       
       でも、トンボだって、いざという時には息をとめてもぐることができます。イトトンボ、カワトンボなどのメスは、産卵の時、水中に完全に潜り、水草の茎に卵を産みつけることがあります。  
       
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