むし探検広場
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830. 9.10.2001 from えれん さん 

 はじめまして。
 6歳の息子が昨年当たりから虫好きになりまして、それまで虫と全く縁の無かった私ですが、図鑑を見たりして日々勉強しております。
 8月の終わりからトノサマバッタを雌4匹、雄1匹というハーレム状態で飼いまして、一昨日しきりにしっぽ(というか、身体半分)を曲げているので、これはと思っていたのですが、用意してあった土の中に産卵したようです。
 図鑑では、秋の産卵は50個くらいとありましたが、穴を5個所くらい開けたようです。それも二日間そんなことが続きました。産卵は、一回だけと思っていたのですが、こうやって何カ所にもわけて産むものなのですか?
 それと、土がよくわからなくて、最初はカブトムシ用のマットを鉄板で焼いたものを用意して、その上に鈴虫用の土をいれてしまいましたが、大丈夫でしょうか?
 また、まだ交尾していて、産卵が予想されるのですが、土は900ミリのペットボトルに敷き詰めただけなので、産卵前に放したほうがよいでしょうか?
 最後に、産卵後の土は外に出しても良いものでしょうか?
 いろいろ質問してしまいましたが、よろしくお願いたします。

園長:トノサマバッタのメスは、1回きりではなく、ふつうは4〜5回卵を産みます。
 1回に産む卵の数は、30〜100個といわれています。
 土は、川砂や赤玉土(園芸用)を小さく砕いたものがいいらしいですが、えれんさんの方法でも問題ないと思います。
 大切なのは、霧吹きをこまめにして、常に十分な湿気を保つことです。
 土が乾燥していると、卵が干からびて死んでしまうのです。
 産卵後の土は、外に出してもいいとは思いますが、やはり乾燥が怖いので、孵化の確率を高めるため、冷蔵庫で保管する方法があります。
 土の表面をきれいに掃除して(これを怠るとカビが生えます)、適度に湿らせ、ふたをして冷蔵庫に入れておきます。
 来年の春にケースにもどすと、幼虫が生まれてきます。
 あまりたくさん卵があっても、もてあましてしまいますので、ある程度、卵がたまったようでしたら、親は逃がしてあげた方がいいかもしれません。  


829. 9. 9.2001 from Y さん 

 我が家の庭や幼稚園で突然見られるようになった、巨大な芋虫。むし探検広場の過去ログを拝見して、オオミズアオかなと思いました。図鑑では「幼虫は樹木の葉を食べる。」とありますが、庭の幼虫はツタの葉を食べてます…あれっ、ツタも「木」ですか?

 質問ですが、夫が「これは青虫だからチョウの幼虫だ!きれいなチョウになるぞ!!」と言い、「台風が来ると大変だから…」ということで、2匹の巨大芋虫を、食べていたツタの葉とともに飼育箱に移しました。じきに羽化がみられるものでしょうか?オオミズアオに「毒」はありませんか?それから飼育方法を簡単に教えてください。

園長:オオミズアオの幼虫は、いろいろな木の葉を食べるのですが、図鑑で調べてみると、食樹として知られているのは、リンゴ、ナシ、サクラ、アセビ、クリ、クヌギ、コナラ、ハンノキ、カバノキ、モミジなど、普通の木ばかりで、ツタを食べるというのは記載されていませんでした。
 しかし、図鑑に載っていないだけで、本当はツタも食べるのかもしれません。
 ツタを食べる主な種類は、コスズメやブドウスズメ、ビロウドスズメなど、スズメガの仲間なのですが、スズメガの幼虫のお尻に突起がついているので、Yさんのところの幼虫とは違うと思います。(ビロウドスズメは色も緑ではありません)

 飼育方法ですが、食草を絶やさないようにすること、適度な湿気を保つこと、糞の処理をこまめにすることを心がければ大丈夫です。
 この時期のオオミズアオの幼虫は、蛹になる時、地表の落ち葉を綴り合わせて巣のようなものを作りますので、落ち葉を多めに入れておいてあげてください。(これと糞の処理を両立させるのが難しいところですが…)
 ただ、蛹のまま越冬しますので、羽化は来年の4月下旬以降になると思います。ケースの中で越冬させる場合、温度が高くなりすぎないよう、家の外、玄関など、寒いところに置いてください。
 毒はありませんのでご安心ください。

 ところで…
「これは青虫だからチョウの幼虫だ!きれいなチョウになるぞ!!」
というご主人の発言には、2つの大間違いがあります。

青虫→チョウの幼虫 ×
 ガの幼虫にも青虫はいっぱいいます。

チョウの幼虫→きれいなチョウになる ×
 チョウには地味なはねもものもたくさんいます。
 また、ガにもチョウ以上にきれいな仲間がたくさんいます。


828. 9. 9.2001 from カワム・ムラモ さん 

 はじめまして。とっても楽しく拝見させていただいてます。
 深夜になると不思議で不気味な鳴き声が聞こえてくるのです。これまでに20人位の人に聞いてもらいましたが、皆その正体を知りたがっています。鳴き声は上手く説明出来ないのですが、女性の叫び声?・烏の雛?・猫?に似てる様な・・・。「あ°っ〜ん」と鳴いてるというか叫んでいて、かなり響いています。ピークは午前2時〜3時です。場所は比叡山の中腹辺りです。夜行性でこの様な鳴き方をする動物ご存知であれば是非教えて頂きたいのです。(猿・鹿・猪は見かけたりします)

園長:その不思議な声の正体、一番怪しいのは、「トラツグミ」という気がします。
 トラツグミは、30cmぐらいある大きめの鳥で、夏の森の中で、夜や早朝に鳴きます。
 声は、「ヒュー…」と「アー…」の間ぐらいの感じで、5秒間隔ぐらいで不気味に鳴きます。
 昔、その鳴き声が、怪物「ぬえ」の声であると思われていたこともあったようです。
 でも、「叫ぶ」というよりはもう少し押さえた感じなので、違うかもしれませんけど… 


827. 9. 9.2001 from mamasan さん 

 8月に山梨で撮った写真なんですが、昆虫にまったく詳しくない私は、かってに、せみの羽化したてのシーンだぁ〜などと思いこみ、写真におさめたのですが、どうやら、これは、せみじゃないらしい。
 いったいなんなんでしょうか???大きさはせみサイズでした!
 だれかおしえてくださ〜い!

   

園長:このセミの妖怪みたいな昆虫は、「ヘビトンボ」といいます。
 トンボという名がついていますが、トンボの仲間ではなく、ウスバカゲロウ(=アリジゴクの親)に近い昆虫です。
 立派な大あごを持っていて、捕まえようとすると大あごを振りかざして反撃してくる気性の荒さを持っています。
 幼虫は、水生で、「マゴタロウムシ」と呼ばれ、山間部の渓流などでくらしています。(幼虫を干したものを生薬として利用します)
 なので、成虫も、川の周辺で見られ、灯火によく飛んできます。


826. 9. 9.2001 from 涼太の母 さん 

 涼太の母です。
 園長先生のおかげで、ちびたはきれいになりました。

 毎日お薬を塗って、10時間前後乾燥させて、5日間続けたところでまったくカビが見当たらないので、今はお薬を塗らず様子をみています。(なかなか塗らせてくれなかった首の部分が、一番長引きました。)

 今まで石の上にもあまり乗らなかったちびたですが、最近石の上でぽけ〜っとしている姿をよく見かけます。甲羅を乾かすことを覚えてくれたのでしょうか?

 でも、あれから神経質になってしまって、毎日水は替えているのですが、うんちがあったりすると、すぐ替えてます。(カルキを抜いてある水は常備して・・・。)

 「大人になっても飼うねん。」と言っていた涼太のために、一緒に元気に大きくなっていって欲しいです。

 本当にありがとうございました。

 

園長:ちびたくん、きれいになってよかったですね。
 でも、あまり神経質になりすぎるのもよくないと思います。ひんぱんな水換えが、カメにストレスを与えてしまうこともあるかもしれませんし…
 気温が下がってきたら、水質が悪化するスピードも落ちますので、もう少しのんびり構えられた方がいいように思います。

 …それから、「先生」って呼ばないでください。


825. 9. 8.2001 from やまや さん 

 初めまして、山口県からです。一生懸命検索して何とかここまで来ました。
 うちの会社でよく見るちょっと大きめのアリを見てふと疑問に思ったのですが、アリには心臓や血管があるんでしょうか?あと自分で考えること(知能)はあるんですか?教えてください。・・・周りの人に聞いても確実な答えが返ってこなくて・・よろしくおねがいします

園長:小さくて精巧な生き物の体を見ていると、いったいどういう仕組みになっているのか、とフシギになりますね。
 アリの場合、心臓「のようなもの」はあります。
 血管はありません。
 昆虫を含む節足動物は、「開放血管系」といって、人間とは全然違う循環器系を持っています。
 血液は、血管を流れるのではなく、体内のすき間を頭部から腹部に向かって通っています。
 腹部の方に行き着いた血液は、背中の内部を貫いている「背脈管」という管に入り、この管の作用によって、再び頭方面に送られて体内に放出されます。(この背脈管が、心臓「のようなもの」にあたります)
 自分で考えること(知能)があるかどうか、というのは、哲学的な問題になってしまいそうです。
 神経系はちゃんと体中に張り巡らされていて、頭部には脳もあります。
 「外部環境に対し、自分の脳を使って反応しながら行動する」という意味では、確かに知能はある、といえます。  


824. 9. 7.2001 from さとちん さん 

 夏のあつーい時、草むらから聞こえるジーーージーーーという声の主は誰ですか?
 ちなみに住まいは、東京です。
 テレビで誰かが、「あれは、みみずです。」といっていました。それから、みんなにみみずだと言い続けています。
 本当はだれ?今は、めっきり形を潜めています。だれか教えてーー(;;)

園長:ケラという虫(俗称 おけら コオロギに近い仲間です)は、地中で鳴くので、よく「みみずの鳴き声」と間違って言われていることがあります。しかし、鳴くのはおもに夜で、ジーーーーというよりは、むしろ、ビーーーーーという感じです。
 夏の草むらでジーーーーと鳴いているのは、クサキリやカヤキリ(いずれもキリギリスの仲間)かもしれません。しかし、これらの種類は秋にかけてますます頑張って鳴くはずなので、やっぱり違うかも。
 心当たりのある方、メールください。


823. 9. 7.2001 from たかゆき くん

 にわで、かまきりをみつけました。みどりのかまきりで、おが、うえにあがっていました。あくる日、かまきりが、だっびしていて、びっくりしました。かまきりも、だっびするのですか?だっびは、なんかいするのですか?

園長:ようちゅうの おが、うえにあがっていたのなら、それは、「はらびろかまきり」というしゅるいかもしれません。
 かまきりも、だっぴをしながら おおきくなります。
 だっぴのかいすうは、「おおかまきり」のばあい、ふつうは 7かいです。
 「はらびろかまきり」が、なんかいだっぴするのかは、しりません。  


822. 9. 7.2001 from GAWA さん 

 私はもう26歳になる、一応大人なのですが、アゲハ蝶とカタツムリを大勢育ててます。
 先日、ショッキングな出来事がありました。アゲハのさなぎから変な虫が出てきたんです。
 アゲハヒメバチの存在は知っていました。でも図鑑で調べると、奴はアゲハのさなぎから成虫で出てくるらしいんです。でもうちのさなぎから出てきたのは、明らかに幼虫でした。
 白くて、丸っこいんです。どっちが頭なのかも分かりにくくて、ニョロニョロ歩き回ってました。
 嫌な表現ですが、ちょうどらっきょを二周りぐらい小さくしたような感じです。
 これは一体誰ですか?せっかく一生懸命さなぎになったのに、蝶々になったらまた逢おうねって約束したのに・・・ハチの仲間かとは思いますが、教えてください。

園長:大勢のアゲハチョウやカタツムリと同居されているGAWAさんは、大人の鏡のような方ですね。
 さなぎから出てきたその白い虫は、たぶんヤドリバエという寄生バエの仲間の幼虫だと思います。
 さなぎから出たあと、固くなって、小豆に似た蛹になったら、間違いなしです。
 アゲハチョウへの寄生実績がある種類としては、「ブランコヤドリバエ」というのがいます。  


821. 9. 7.2001 from チャピー さん

 初めて、参加させていただきます。
 奈良県在住のチャピーです。よろしく。
 実は、小学校2年の娘が、体長10センチ程のナナフシを取って来ました。
 なかなか、よく見るとかわいい顔してまして、なすび、きゅうり、金魚のえさ、などをあげてます。
 えさに関しても質問したいんですが、娘の話では、ナナフシは噛むと毒があると近くの人に聞いてきました。
 それから、怖くなって見向きもしません。
 この話は本当なんでしょうか、ナナフシの色はミドリで、かまきりに似ています。
 すいませんが、お聞かせください。
 ヨロシクお願いします。

園長:ナナフシは確かに愛嬌たっぷり昆虫ですね。
 ナナフシに毒があるというのは、私は今まで聞いたことがありません。
 だいたい、人間を噛むこと自体がないように思いますし、たとえ噛まれても毒はないはずです。

 エサについてですが、自然状態では、おもにコナラなどの樹木の葉っぱを食べています。
 なすび、きゅうり、金魚のえさ(!)を食べているのでしたら、栄養のバランスもよさそうだし、そのまま続けられたらいいのではないでしょうか。
 そして、できれば、エサと足場の両方を兼ねるものとして、コナラ、サクラ、バラなどの葉っぱ付きの枝を入れてあげてください。


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