690. 7.25.2001 from 居眠り猫 さん
庭に生えている、芋づる(「ぬかご」がなるもの)の葉っぱを猛烈に食べまくっている巨大な芋虫を見つけました。全身つや消しのベージュ色です。これって何の幼虫なのでしょうか?はじめてみる幼虫です。蝶(蛾?)になる姿をぜひ見てみたいのですが、採集時期、注意点などをお教え下さい。
園長:その巨大イモムシは、たぶん、キイロスズメというガの幼虫だと思います。
成虫は、胴が太く、スマートな形のはねを持った、開張10cm前後の大きなガです。
夜行性で、弾丸のように飛び、灯火にもやって来ます。
幼虫は、もっぱらイモ関係の葉っぱをモリモリ食し、成長すると9cmを越えます。
野外に置いておくと、寄生蜂や鳥などにやられる可能性もあるので、そんなに大きくなっているのでしたら、保護して、飼育ケースで飼われたらどうでしょう。
老熟した幼虫は、地面や落ち葉の上でさなぎになりますので、ケースには土を数cm入れて、できれば落ち葉も敷いてください。
今の時期だと、さなぎは冬を越さずに羽化するはずです。
羽化の時に、はねがキッチリ伸ばせるよう、ケースには、足場になる枝を入れておいてあげてください。
689. 7.25.2001 from N.T さん
初めまして。ギンヤンマのヤゴについての質問です。
ギンヤンマのヤゴは10回位脱皮をして成虫になると聞いたのですが、何か月位かかるのですか?
また、何センチ位が10回目の脱皮をする大きさなのですか?
最近見つけたので、今が何回目の脱皮後なのか、わかりません。よろしくお願いします。
園長:ギンヤンマは、4月から11月ぐらいまで、とても長い期間に渡って成虫が活動する種類で、産卵もいろいろな季節に行われます。
なので、ヤゴが成虫になるまでの日数もまちまちです。
細かく調べた人の記録では、幼虫は14齢に達し、300〜330日を経て羽化する、とされたものがありますが、春に産卵されたものは、夏の間にグングン育って、その年のうちに羽化すると思われ、もっと短い期間で成虫になるケースも多いです。
ヤゴは、5cmを越えるぐらいになると、そろそろ終齢と考えていいと思います。
688. 7.25.2001 from 杉田 和宏 さん
私の家で体形は、蟻で蜘蛛の用に糸を出し天井からするすると降りてきます。(体長8mm程)
何やら気持ちが悪く蟻に詳しい方お知らせ下さい。
近くに空港が有るので変な害虫ではないかと思うので・・・・。
園長:私の意見としましては、それは「クモに似た変なアリ」ではなく、「アリに似た変なクモ」ではないかと思います。
アリグモという、アリに擬態しているクモの仲間がいるのです。それは、こんなやつです。

とにかくクロヤマアリそっくり。頭部の両側に突き出している触覚のようなものは、実は「触覚のフリをした前あし」でして、これをあわせたら8本あしなのですが、パッと見には6本あしに見えます。
写真はメスで、オスの頭部には長い上あごが付いているので、メスほどアリには似ていません。
そういえば、話は変わってしまうのですが、メールでのリクエストにお応えして、「昆虫エクスプローラのCyber昆虫図鑑に、クモ図鑑も加えます!」と約束してから、1年半ぐらいたってしまいました。
忘れているわけではないのです。
クモの写真も心して撮りためています。
でも、ページを作るヨユウがない… (^_^;)
あと半年以内にはリリースしますので、どうか気長に見守ってやってください。
687. 7.25.2001 from 園長(サイト管理者)
園長の掲載自慢です。
NHK教育テレビの番組「わくわく自由研究 親子で活用!インターネット」用のテキストで、うちのサイトのコーナーが3つも紹介されています。
P.47 「昆虫エクスプローラ」
P.53 「むし探検広場」
P.124 「トキメキZOO」
の3つで、特に「むし探検広場」が単独型でメディアに紹介されるのは初めて。メールが爆発的に増えるかも…と、身構えていましたが、そうでもなく、ホッとしつつも物足りないという複雑心境です。
番組は、既に7月23日から10回シリーズで放映中。(午前11:00-11:15)
8月10日からも再放送されます。
686. 7.24.2001 from あかみね さん
せみ
おひさしぶりの、おきなわのあかみねです。水浸しによる湿気じめじめ生活からもようやく立ち直り、あついあついといいながら毎日暮らしております。シミが増えた(顔じゃなくて家に)今日この頃です。
さて、わたくしが今つとめているバイト先の事務所では、毎朝毎朝せみの抜け殻がかべや植木のあちこちにくっつき、『こ…こんなところまで?!』と思うような高いところやつるつるのところや他のせみの抜け殻に3重くらいになったりし、植木もだんだんクリスマスツリーならぬ、うつせみツリーと化してきています。あんまり通り道につくので「朝早く出勤して観察する」と会社のおじさんに言ったら、おじさん曰く「脱皮が見たかったら朝じゃあ遅い。夜のうちにつかまえて網戸にしがらせて(沖縄の方言=つかまらせて)おくと脱皮して夜明けの頃に飛んでいくんだよ」といわれたのですが、そのとおりだったのね。
ところで、昔はおきなわではせみ(くまぜみ)を食べたと聞いて、年上の人をいっぱいつかまえて尋問したところ、地域によっては30代後半ぐらいの人でも食べたことがある人を発見。味をきいてみたのですが「せみはせみの味なので他にたとえようがない」とのこと。からだの中の羽のつけ根のとこに肉(身)があって、そこを食べるのだそうです。調理法は、新聞紙2枚に1匹くらいのわりあいで包み、新聞に火を付けて、新聞が燃え尽きる頃にはせみも食べごろだということだったのですが、まだ実行したことはないです。
先日はだんなと京都に小旅行にいきました。暑さの中にも風情があって大変感動しました。
ついしん;夏になるとだんだん更新のペースが早くなるんですね。やっぱり夏は書き入れ時なのか。仕事より質問メールに追いまくられてるんじゃ…?
園長:関西は近頃平均37度ぐらいの猛暑ですけど、あかみねさんところは、天気情報なんかで見ると、32度ぐらいですよね。
冬暖かくて、夏そんなに暑くない、というのはとてもうらやましい。
クマゼミ食の話、
胴はからんどうなのでおいしそうにないけど、あの飛翔力からすると、羽根のきんにくは、確かにいけそうです。
よっぽど飢えない限り食べたくないけど。
以前から、お菓子の「えび満月」を食べるたびに思うことは、「この一匹丸ごと干からびて入っているエビは、考えたら、ゴキブリが干からびて入っているのと、大差ないんではなかろうか?」 ということです。
どちらも同じ節足動物。たぶん、ゴキブリもそれなりに香ばしいはずです。
であるのに、エビはよくてゴキブリはダメというのは、とても理不尽なことに思え、考えれば考えるほど脳が迷宮に入りこみ、恍惚のひとときを過ごしてしまいます。
夏はたしかにかきいれどき。
皆さんからのメールも増えるし、晴れてれば山に行きたいし、けっこう「仕事<昆虫」になっている感はいなめません。夏休み中は、これに、「仕事<スノーケリング」というのも加わるので、ますます燃え尽きそうな毎日です。
685. 7.24.2001 from A.T. さん
蜜蜂が魚を食べる話
昨年の秋(お彼岸よりあと)、猫の食べ残しの魚(鰈の煮付け)の骨に蜜蜂が来て魚肉の干からびたものを削り取っていました★
(何度か往復していた)多分、日本蜜蜂だと思います。
通常は花粉を蛋白源にしているのでしょうが、秋も深まってきて花も少なくなってきたので代用品というところでしょうか?
園長:えっ、ミツバチが魚を? 私は、今までそんな場面見たことありません。話にもきいたことないと思います。もっぱら、花蜜&花粉のみと思ってました。
やはり、食物が不足したときの特別行動でしょうか。
あと、もうひとつの可能性としては、食物としてではなく、巣材として集めていたという考えもあります。
でも、たぶん、食物説が正解でしょうね。
684. 7.24.2001 from mm さん
子供が昆虫採集をしているのですが、昆虫が腐敗しないように昔は注射をしたと思います。最近はどこに売っているのかもわかりません。教えてください。
園長:そういえば、昔は、「昆虫を殺す薬」「昆虫を腐らせない薬」という名目の、ピンクやらグリーンの液体薬も入った、「昆虫採集セット」がよく売られていて、私も含め、ほとんどの男の子が持っていました。
私は、大人になってからは、写真ばかりで採集はしていませんので、標本のことはよくわからないのですが、おそらく、そのような薬は、ふつうの標本作りには、あまり必要ではないと思います。
むしろ、標本を食害する小昆虫から守るため、保存ケースの機密性と、防虫剤にはしっかり気をつかうべきです。(防虫剤は、衣類用に市販されているものでも十分代用できると思います。)
ちなみに、昔なつかしい「昆虫採集セット」は、何年か前に、大阪・心斎橋の東急ハンズで見かけたような気がします。
683. 7.24.2001 from コテツ さん
はじめまして、今日初めてみる変わった虫が、玄関から入ってきました。
見た目はトンボなのですが、体長5,6センチで頭には2センチくらいの蝶の触角のような物がありました。胴は短かったです。写真を撮ろうとカメラを取りに行っている間に逃げられてしまいました。触角のあるトンボっているのですか?
教えてください。宜しくお願いします。
園長:そのフシギ昆虫は、たぶんツノトンボだと思います。
触覚をつのに見立てて、この名が付いています。
ただし、名前はトンボですが、分類上は、むしろウスバカゲロウ(アリジゴクの親)に近い仲間です。
幼虫は、やっぱりアリジゴクに少し似ていて、草むらや石の下にひそんで他の昆虫を捕まえて食べます。
682. 7.23.2001 from こーちゃんママ さん
蟻はなぜ壁を登れるの?と子供に聞かれ私自身も疑問に思って質問しました。回答お願いします。
園長:確かにアリは、あの小さな体で、垂直登坂をとてもヘイキに こなしていますよね。それどころか、オーバーハングした面でも歩いています。
でも、むしろ 壁登りは、あの小さな体であるからこそできる芸当なのだと考えられます。
人間の眼にはツルツルそうに見える壁にも、小さなキズというか、デコボコはたくさん付いています。アリぐらい小さいと、そんなかすかなデコボコも、あしのカギ爪をひっかけるには十分なのだと思います。
また、アリはとても小さいので、体重がとても軽い。
クロヤマアリの働きアリで、0.004gぐらいです。そのわりには、体重の400 倍ぐらいのものを持ち上げるパワーを持っています。
ちょっとひっかかりがあれば、自分の体重をささえて歩き回ることなど、おちゃのこさいさいなのでしょう。
681. 7.23.2001 from m さん
ハネアリは、夜飛びますか?
園長:ハネアリは、夜にも飛びます。
むしろ、日没後ぐらいに、一番活発に飛ぶように思います。
群れをなして、外灯などに集まってきます。
ハネアリというのは、種名ではなく、「はねのついたアリ」の通称で、いわゆるふつうのアリ(クロオオアリ、クロヤマアリなど)の場合と、家を食い荒らすシロアリの場合があります。
胸部と腹部の間がくびれて細く、後翅が前翅より短ければアリ、
体が寸胴で、後翅と前翅がほぼ同じ長さであればシロアリです。
群れになっているのは、シロアリの場合が多いです。
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